令和8年8月千葉豪雨の事業者支援まとめ|保証4号・災害復旧貸付・県融資の拡充と再建補助金の見通し(8月22日時点)
最終更新: 2026-08-22
2026年8月13日夕方から14日未明にかけて千葉県を襲った記録的な大雨(令和8年8月千葉豪雨)では、線状降水帯が相次いで発生し、22市町に大雨特別警報が発表されました。千葉市では12時間で348ミリと観測史上1位の雨量を記録し、県の8月21日時点の集計(暫定値)では床上浸水が約1,900棟にのぼります。災害救助法は21市4町に適用され、国は8月14日に中小企業向けの資金繰り支援を発動、千葉県も制度融資の拡充を始めました。一方で、浸水した建物・設備の復旧費用を直接補助する制度は8月22日時点ではまだ発表されていません。この記事では「いま使える支援」と「これから発表が見込まれる支援」を一次情報ベースで区別して整理します。続報に合わせて更新します。
最優先: 片付け・修理の前にやるべきこと
- 浸水の高さと被害状況を写真に残す(建物の四方からの全景+浸水線がわかる壁面+被害を受けた設備・在庫・車両。後から支援制度が発表されたときの証明に必要)
- 市町村で証明書を取る。店舗・工場・倉庫など非住家は住家の罹災証明書と別の「被災証明書」で、千葉市は8月17日から各区役所+電子申請で受付中。テナント入居の事業者も申請できる
- 本格的な復旧工事を自費で始める前に、市町村や後述の相談窓口へ一言確認する(今後発表される補助金が「着工前」を要件にする場合、先に着工すると対象外になりうる)
発動済みの支援(1)資金繰り・融資
- セーフティネット保証4号: 災害救助法適用の21市4町が対象。売上高等が前年同月比20%以上減の中小企業に、通常とは別枠で借入額100%の信用保証。市区町村の認定が必要(正式な指定期間は官報告示で確定。信用保証協会で事前相談は開始済み)
- 日本政策金融公庫・商工中金の災害復旧貸付: 被災した中小企業・小規模事業者向けの運転資金・設備資金の融資。特別相談窓口も設置済み
- 千葉県の制度融資「セーフティネット資金」を拡充(8月19日〜): 被災事業者は一般枠の売上減少要件なしで利用可能。限度額8,000万円・利率年1.8〜2.4%(市町村認定がある場合は1.5〜2.1%)。取扱期間は2027年3月31日まで
- 小規模企業共済の契約者は、災害時貸付(原則即日・低利)を利用可能
- 既往借入の返済条件緩和: 公庫・商工中金・信用保証協会に柔軟な対応が要請済みで、返済猶予の相談ができる
発動済みの支援(2)税・社会保険料・雇用
国税は、申請により申告・納付期限の延長や納税の猶予を受けられます(熊本地震のような地域一律の自動延長は8月22日時点では実施されていません)。浸水被害は雑損控除や災害減免法の対象にもなります。県税・市町村税も減免や徴収猶予の申請が可能です。社会保険関係では、国民年金保険料の免除、厚生年金保険料・労働保険料の納付猶予が案内されています。雇用面では、休業を余儀なくされた場合に従業員が離職していなくても雇用保険の基本手当を受給できる特例が発動されており、雇用調整助成金の活用も周知されています。納付や雇用維持が苦しいときは放置せず、税務署・年金事務所・千葉労働局へ早めに相談してください。
建物・設備の「再建補助金」と激甚災害指定はこれから
被災事業者が最も知りたい「浸水した建物・設備の復旧への補助」は、8月22日時点で商工業・農業とも未発表です。復旧補助の前提になることが多い激甚災害の指定も、千葉県が国に要望している段階です。ただし千葉県知事は8月21日、都市型水害の特殊性を踏まえ「現行制度では支援が適用されない項目の整理」を指示しており、追加の支援策が出る可能性があります。過去の大規模水害でも、発生から時間をおいて被災事業者向けの復旧支援が措置された例が多くあります。発表されるまでは、証拠保全(写真・被災証明書)と着工前の相談を徹底しておくことが、将来の補助を受けるための最善の準備です。
農業者向けの状況
- 県の集計(8月21日時点・暫定値)では農林水産関係の被害額は約28億円。水稲約1,000ヘクタールの冠水など農作物被害に加え、農地・水路・排水機場などの施設被害が大きい
- 農地・農業用施設の復旧は国の災害復旧事業の対象。国は「査定前着工」の積極活用を周知しており、査定を待たずに復旧に着手する場合も、必ず事前に市町村へ相談して手続きを確認する
- 災害関連資金の金融上の措置(8月14日通知)により、日本公庫・JAで融資や返済条件の相談が可能。日本公庫は千葉県内の全支店に特別相談窓口を設置済み
- 農業共済(NOSAI)・収入保険の加入者は、支払時期や仮渡し(つなぎ融資)の扱いを加入先に確認する
相談窓口(いずれも設置済み)
- 日本政策金融公庫・商工中金・千葉県信用保証協会: 災害復旧貸付・保証4号などの特別相談窓口
- 県内の商工会議所・商工会・千葉県よろず支援拠点・中小機構関東本部: 経営全般の特別相談窓口
- 千葉県: 経営相談(千葉県産業振興センター)と金融相談(県経営支援課)の窓口を設置
- 千葉市など被災市町村: 中小企業・農業者向けの臨時相談窓口
令和8年8月千葉豪雨に係る災害に関する被災中小企業・小規模事業者支援措置(経済産業省) ↗
新しい支援策を見逃さないために
千葉豪雨の事業者支援はまだ初動段階で、復旧補助金の発表はむしろこれからです。補助金みっけでは、国(jGrants)の公式データを毎日取り込んでいるため、千葉県の事業者が使える補助金が公募されると千葉県のページに自動で掲載されます。無料登録すれば気になる制度の締切アラートも受け取れます。復旧作業で忙しい時期こそ、見逃さない仕組みを用意しておいてください。
よくある質問
浸水した店舗・工場・設備の復旧に今すぐ使える補助金はありますか?
2026年8月22日時点では、建物・設備の復旧費用を直接補助する国の制度(なりわい再建支援補助金や持続化補助金の災害支援枠など)は未発表です。前提となる激甚災害の指定も千葉県が国に要望している段階です。ただし過去の大規模水害では後から復旧支援が措置された例が多く、千葉県知事も現行制度で対応できない被害への支援策の整理を指示しています。発表前に自費で本格復旧を始めると対象外になる場合があるため、浸水の高さがわかる写真の保存と被災証明書の取得を済ませ、着工前に相談窓口へ確認してください。
セーフティネット保証4号はどの地域のどんな事業者が使えますか?
災害救助法が適用された千葉県の21市4町(千葉市・市川市・船橋市・佐倉市・茂原市・八千代市など)で事業を行い、豪雨の影響で売上高等が前年同月比20%以上減少し、その後も減少が見込まれる中小企業者が対象です。市区町村長の認定を受けると、通常の保証枠とは別枠で借入額の100%を信用保証協会が保証します。正式な指定期間は官報告示で確定しますが、信用保証協会での事前相談は始まっています。
事業所の罹災証明はどこで取れますか?
店舗・工場・倉庫など非住家の被害は、住家の罹災証明書とは別の「被災証明書」として市町村が発行します。千葉市は8月17日から各区役所で受付を始めており、電子申請にも対応しています。佐倉市など他の被災市町も受付中です。片付けや修理を始める前に、浸水の高さと被害箇所がわかる写真を必ず残してから申請してください。
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