令和8年熊本地震の事業者支援まとめ|雇調金特例・県の保証料0%資金が始動、再建補助金の見通し(8月22日更新)
最終更新: 2026-08-22
2026年7月28日に発生した令和8年熊本地震(M7.1・宇城市と氷川町で最大震度7)は、8月7日に激甚災害に指定されました。店舗・工場・農業用施設など事業者の被害も大きく、国と熊本県は資金繰り支援や納税猶予を順次発動しています。8月20日には雇用調整助成金の特例と、熊本県の保証料0%の特別資金(8月24日申込開始)が新たに発表され、支援は第2段階に入りました。一方で、壊れた建物や設備の再建費用を直接補助する制度は8月22日時点ではまだ発表されていません。この記事では「いま使える支援」と「これから発表が見込まれる支援」を一次情報ベースで区別して整理します。支援策は段階的に発表されるため、この記事は続報に合わせて更新します。
最優先: 片付け・修理の前にやるべきこと
- 被害状況を写真に残す(建物の四方からの全景+破損箇所+被害を受けた設備・在庫。後から支援制度が発表されたときの証明に必要)
- 市町村で罹災証明を取る。店舗・工場・事務所は住家と別の「事業所等のり災証明書」で、テナント入居の事業者も申請可。熊本市では写真確認による即日発行の方式もある
- 本格的な復旧工事を自費で始める前に、市町村や後述の相談窓口へ一言確認する(今後発表される補助金が「着工前」を要件にする場合、先に着工すると対象外になりうる)
発動済みの支援(1)資金繰り・融資
- 【新着8/20発表】熊本県の特別資金(8月24日申込開始): 金融円滑化特別資金〈令和8年熊本地震枠〉は限度額8,000万円(組合1億円)・固定年1.50〜2.20%以内で、県の補助により保証料率0%。罹災・被災証明書を持つ事業者のほか、売上減少(見込み含む)でも対象。小規模事業者おうえん資金〈熊本地震分〉(限度額2,000万円・年1.50〜1.80%以内・保証料0%)もあり
- セーフティネット保証4号: 災害救助法適用の21市町村が対象。売上高等が前年同月比20%以上減の中小企業に、通常とは別枠で借入額100%の信用保証。市区町村の認定が必要。指定期間は11月4日まで
- 日本政策金融公庫の災害復旧貸付: 被災した中小企業・小規模事業者向けの復旧資金融資。特別相談窓口も設置済み。局地激甚災害の指定見込み地域では金利の引下げ(1,000万円まで▲0.9%)や、保証4号とは別枠の災害関係保証(100%保証)も用意
- 小規模企業共済の契約者は、災害時貸付(原則即日・低利)を利用可能
- 既往借入の返済条件緩和: 公庫・商工中金・民間金融機関に柔軟な対応が要請済みで、返済猶予の相談ができる
- 農業者向け: 災害関連資金の当初5年間実質無利子化・実質無担保化が発動済み(JA・日本公庫)
【新着】雇用調整助成金の特例(8月20日発表)
地震の影響で事業活動が縮小し、従業員を休業させて雇用を維持する事業者向けに、雇用調整助成金の特例が2026年8月20日に発表されました。全国共通の特例として、生産指標の確認期間が3か月から1か月に短縮され、事業所設置から1年未満の事業者も対象になり、計画届の事後提出も認められます。熊本県内の事業所にはさらに上乗せの特例(残業相殺の撤廃など)があります。対象は2026年7月28日から2027年1月27日までに開始した休業等です。従業員を辞めさせずに復旧期間を乗り切る手段として、ハローワークまたは熊本労働局に相談してください。
発動済みの支援(2)税・社会保険料の期限延長
被害が特に大きい八代市・宇土市・宇城市・氷川町では、国税の申告・納付期限が申請不要で自動延長されています(延長後の期限は別途告示)。県税・労働保険料・厚生年金保険料も同じ4市町で延長措置が取られています。この4市町以外の被災事業者も、申請により納付の猶予を受けられます。手元資金を復旧に回すためにも、納付が難しい場合は放置せず早めに税務署・年金事務所・労働局へ相談してください。
建物・設備の「再建補助金」はまだ未発表 — ただし見通しあり
被災事業者が最も知りたい「壊れた建物・設備の再建への補助」は、8月22日時点で商工業・農業とも未発表です。ただし発表に向けた動きは着実に進んでいます。中小企業に関する特別の助成を含む局地激甚災害の指定見込み地域は、8月18日の追加公表で御船町・八代市・宇城市・氷川町・嘉島町の5市町に拡大しました。国の対応資料には、熊本県が実施する県内全域の中小・小規模事業者向け復旧支援事業に「なりわい再建支援補助金と同等の高い補助率の支援が可能」との記載があり、政府の被災者生活・生業再建支援チーム(8月18日・21日にも会合)で支援パッケージの策定が進んでいます。農業側も、前回の平成28年熊本地震では個人の農業用ハウス・倉庫・機械の再建を支援する「被災農業者向け経営体育成支援事業」が発生から1ヶ月以内に発動された実績があります。発表されるまでは、証拠保全(写真・罹災証明)と着工前の相談を徹底しておくことが、将来の補助を受けるための最善の準備です。
農業者向けの発動済み支援
- 農地・農道・水路など農業用施設の災害復旧事業: 激甚災害指定により国庫補助率が引き上げ
- 農業共済(NOSAI)の建物共済: 「総合共済」タイプは地震による損害も補償対象(火災共済タイプは地震対象外)。加入状況をNOSAIに確認
- 収入保険の加入者: 保険金の先払いとして無利子のつなぎ融資を受けられる案内が出ている
- 熊本県の営農相談窓口: 県内11ヶ所の広域本部・地域振興局(農業普及・振興課)で農地復旧や営農の相談に対応
相談窓口(いずれも設置済み)
- 熊本県の特別相談窓口(商工振興金融課): 県制度融資・経営相談
- 熊本県よろず支援拠点・県内の商工会議所・商工会: 経営全般の特別相談窓口
- 熊本県信用保証協会: 保証4号の利用・既往保証付借入の条件変更
- 九州経済産業局の特別相談窓口: 国の支援策全般
新しい支援策を見逃さないために
熊本地震の事業者支援はこれから本格化する段階で、再建補助金が発表されるのはむしろこれからです。補助金みっけでは、国(jGrants)の公式データを毎日取り込んでいるため、熊本県の事業者が使える補助金が公募されると熊本県のページに自動で掲載されます。無料登録すれば気になる制度の締切アラートも受け取れます。復旧作業で忙しい時期こそ、見逃さない仕組みを用意しておいてください。
よくある質問
壊れた店舗・工場・倉庫の再建に今すぐ使える補助金はありますか?
2026年8月22日時点では、建物・設備の再建費用を直接補助する制度(なりわい再建支援補助金や持続化補助金の災害支援枠、農業用施設の再建支援)はいずれも未発表です。ただし中小企業向けの特別助成を含む局地激甚災害の指定見込みが5市町に拡大し(8月18日)、国の資料には「なりわい再建支援補助金と同等の高い補助率」の支援方針が明記されるなど、発表に向けた検討が進んでいます。発表前に自費で本格復旧を始めると対象外になる場合があるため、片付け前の写真撮影と罹災証明の取得を済ませ、着工前に相談窓口へ確認してください。
セーフティネット保証4号はどんな事業者が使えますか?
災害救助法が適用された熊本県の21市町村で事業を行い、地震の影響で直近1ヶ月の売上高等が前年同月比20%以上減少し、その後も減少が見込まれる中小企業者が対象です。市区町村長の認定を受けると、通常の保証枠とは別枠で借入額の100%を信用保証協会が保証します。指定期間は2026年7月28日から11月4日までです。
税金や社会保険料の支払いが難しい場合はどうなりますか?
被害が特に大きい八代市・宇土市・宇城市・氷川町に納税地がある場合、国税は申請不要で申告・納付期限が自動延長されています(延長後の期限は別途告示)。県税・労働保険料・厚生年金保険料も同様に延長対象です。この4市町以外でも、被災の状況に応じて申請により納付の猶予を受けられます。
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